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い草の断面を顕微鏡で見てみると内部は
燈芯(とうしん)という星状の細胞組織が
詰まっていて、多くの空気を含んでおり、
スポンジのようにソフトなクッション性が有ります。
表面は丈夫な筋入りの表皮に覆われて
いて、脂肪分の粘性と適度な湿気による膨張、摩擦にも耐えうる構造になっています。 |
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畳替えとは主に、畳の表面が日焼けして、今付いている畳表(畳の表面=い草部分)を取り外しひっくり返して張り直したり、一度裏返した畳、もしくは畳表が傷んだ畳、今使っている畳表を新しいものに取り替えたり、畳床(畳の中身部分)、畳表、全てを新しいものに取り替えたりする作業のことです。 |
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奈良の正倉院には、「御床」[おんしょう]という聖武天皇(701〜756年)の使った、畳を敷くベッドが残されているほどで、畳ははじめ、今のように敷物ではなく、高貴な身分の人の寝具、しかもベッドのような使われ方をしていたのです。「御床」も237×119cm、高さ:38.5cmの木製の台の上に、何枚もムシロを重ね、さらに薄い畳が敷かれていました。京都御所の清涼殿には、平安時代の面影が残っていますが、天皇の寝間にあたる部屋には、「御帳台」[みょうちょうだい]と呼ばれる台があり、ここに厚畳が置かれ、天皇のベッドにも使われていたといいます。 |
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畳のサイズに京間というものがありますが、これは畳の中では一番大きいサイズになります。では、この寸法はいつどうやって決められたのでしょう?
延歴13年(794年)京都から平安京に遷都された時、平安京の町を正方形に均等に区分し、その1区画の1辺を36帖、それに道幅の4帖を加えて40帖にしました。これを6等分したものから、柱の太さ4寸を引いたものが京間の6尺3寸となたったのです。 |
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10数年前から中国でい草の栽培が始まり、ここ最近では日本の消費畳の約半分が中国産の畳表になっています。 |
低価格を背景に普及が進み、また品質も国産と比べそん色なくなってきました。但し、国産のい草と比較した場合、耐久性や色つやの面で多少劣ります。国産の畳表、中国産の畳表は、使用目的に応じて選び分けるのが、賢い方法でしょう。 |
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い草と経糸を交互に織り上げたもので、すっきりとして柔軟性があります。特に、縁なし畳によく使われます。 |
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□ 普通の畳表
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□ メセキ織の畳表 |
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畳の表面と同じ織り方です。立糸が全く表面に出ないので汚れにくい織り方です。表面がなめらかでゴミがたまりにくい織り方です。 |
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日本古来からの上敷用としての織り方です。少ない材料で見映えよくでき、立糸が外に出ないので汚れにくい織り方です。 |
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い草の苗は11月の手がかじかむ寒い時期に有機栽培水田で植え付けされます。 |
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7月の朝方3時・4時に刈り取りが行われ、刈り取ったい草は、朝のうちに泥染め、乾燥されます。 |
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独特の色と香りと光沢のために、天然の岩石を粒子状にした染土で泥染めを行います。 |
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泥染めされたい草は、天日や、専用の乾燥機により乾燥されます。 |
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い草の苗は11月の手がかじかむ寒い時期に有機栽培水田で植え付けされます。
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畳一帖は一日で500ccの水分を吸収し、部屋が乾燥すると蓄えていた湿気を放出する、天然の調湿機農を持っています。このため梅雨時は湿気を速やかに吸収し、乾燥した時は適度な湿気を破産することで一年中爽やかなお部屋を足元から支えます。さらに、人体に有害とされる二酸化窒素やホルムアルデヒドを分解・吸収する空気清浄機能も備えています。 |
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畳の手入れは2〜3年で畳表を裏返し、4ー5年で表替え(張り替え)が目安です。畳床は上手に使えば40〜50年は持つと言われています。意外と思われるかもしれませんが、畳床の寿命は結構長く、経済的にも重宝する強者です。 |
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◎お醤油をこぼしたら・・・ |
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小麦粉・ベビーパウダーをふりかけ、粉に吸着させ掃除機で吸引します。 |
◎家具の跡がついたら・・・
厚い濡れタオルを固く絞り、跡がついた場所にのせアイロンをかけよく乾かします。 |
◎クレヨン・マジックがついたら・・・
クリームクレンザーを乾いた布につけ、丁寧に拭き取ります。油性マジックはマニキュアの除光液で拭き取ります。
※畳が新しい時は、多少の跡は残ります。 |
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七島表はカヤツリグサ科に属する多年生草本、「七島い」を原料として作った表で、「七島い」は「琉球い」、「三角い」、「豊後い」とも言われ、普通のい草の断面が丸いのに対し三角形の断面を持ち、これを半分に裂いて乾燥させ、選別した上で麻糸を経糸に織上げます。この表は耐久力があり火気に強いため、昔から柔道畳や農家作業場、呉服屋の畳などに縁をつけずに使われていました。現在ではデザイン的に半畳のへりなし畳に使われることが多くなっています。琉球畳とは、この表を使った半畳のヘリなし畳のことを言います。 |
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備後が語源のビーグ。沖縄で120年以上前から生産され沖縄の家庭で一般的に使われています。染土をつけないため、自然な味わいが感じられます。また、普通のい草の約倍の太さがあるため、弾力性があり、座り心地が良く、表革が普通のい草と比べ非常に硬いので、耐久性に富んでいます。 |
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